球場散策の日々⚾️

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観戦記〜準決勝第2試合 神森VS美東 沖縄県中学校新人軟式野球大会

 

2019/12/28 準決勝第2試合は那覇地区1位の神森中学と中頭地区1位の美東中学の対戦。

 


【沖縄中学軟式野球】準決勝 神森中学VS美東中学 沖縄県中学校新人軟式野球大会

 

神森中は西里弐虎投手、美東中は津嘉山憲志朗投手の両先発。

 

こちらも第1試合同様、両校互いに好投手の投げ合い。

 

神森中の西里くんは、比較的小柄だが、まとまりのある安定した投球フォーム。アウトコースにキレのあるボールが決まっていた。

 

美東中の津嘉山くんは、まずその恵まれた体格に目がいく。大会冊子に171cm80Kgとあるが、驚いたのはなんとまだ1年生。ダイナミックな投球フォームはすでに風格を感じさせる。

 

試合は早速初回から動く。

 

1回表、美東中の攻撃は、神森中・西里くんがテンポ良く打ち取り難なくツーアウト。

しかし3番津嘉山くんがライト前へポトリと落ちるテキサスヒットで出塁。

続く4番亀田くんが四球を選び、ツーアウト二塁・一塁とすると打席には5番照屋くん。

 

低めの球を綺麗に合わせて、センター前へのクリーンヒット!

二塁ランナーが帰り、美東中が1点を先制、と思いきや、センターが後逸し、ボールは外野を点々とする。

打った照屋くんまでホームインし、美東中に大きな3点が入った。

 

その後も美東中が死球とヒットでツーアウト二塁・一塁と攻め立てるが、ここは西里くんが落ち着いて内野フライに打ち取った。

 

 

その裏、神森中がすぐさま反撃に出る。

 

ワンアウトから2番新垣光彩くんがライト前へのテキサスヒットで出塁すると、3番新垣瑞希くんのショートへのゴロが内野安打となり、ワンアウト二塁・一塁。

この新垣瑞希くんはかなり足が速かった。 

 

 4番の友利くんがセカンドフライに倒れ、ツーアウトとなるも、続く打席には5番西里くん。

相手バッテリーエラーでランナーがそれぞれ進塁、ツーアウト三塁・二塁として、西里くんがセンター横を破る会心の当たり!

これが2点タイムリスリーベースとなり、2−3の1点差とした。

 

続く2回表にも、美東中が攻め立てる。

9番親川くん、1番新垣くんの連打でノーアウト二塁・一塁。

2番池原くんは、追い込まれてからも粘りを見せるが、一塁ファールグランドへのホップフライ。

これを神森中の一塁手・與那覇くんがダイビングキャッチ!

流れは渡さないとばかりにガッツのあるプレーを見せる。 

 

しかし続く津嘉山くんに死球を与え、ワンアウト満塁となり、 打席には4番の亀田くん。

 

一旦マウンドで円陣を組み、前進守備を敷く神森中内野陣。

 

1点は致し方ないかとも思えたこの場面。

 

だがここは西里くんが気迫のこもったピッチング!

 

三振と内野フライに打ち取り、このピンチを無失点で切り抜けた。

 

 

なんとか追いつきたい神森中は3回表、ワンアウトから2番新垣光彩くんがツーベースを放ち、ワンアウト二塁。

ここで3番新垣瑞希くんが単に送りバントではなく、自分も生きようというバントを試みる。

これが見事に決まり、ワンアウト三塁・一塁とチャンスが広がる。

 

そして、続く4番友利くんの打席で一塁ランナーがスタートを切ると、三塁ランナー動きなしとみて、キャッチャーは二塁へ送球。

これが若干右にそれる間に、三塁ランナーが本塁突入!

際どいタイミングはタッチを掻い潜ってセーフの判定!

 

足を絡めた見事な攻撃で神森中が3ー3の同点に追いついた。

 

さらにこの間にランナーが三塁を陥れ、尚もワンアウト三塁。

 

ここで神森中はスリーバントスクイズを敢行!

 

しかし美東中バッテリーが落ち着いてウエストボール。

三・本間で封殺し、ダブルプレーに切り抜けた。

 

 

 

3回を終えて3ー3の同点。

 

序盤から地区1位校同士の意地がぶつかり合う、見応えのある攻防。

 

その後は互いにピンチを凌ぎ合い、試合は膠着状態に。両エースの好投が続く。

 

 

均衡が破れたのは、最終回。

 

7回表、美東中はワンアウトから4番亀田くんがライト頭上を襲うスリーベースでワンアウト三塁のチャンス!

 続く5番照屋くんの打席はカウント・スリーボールワンストライクとなって、三塁ランナースタートを切ってのヒッティング!

打球はショートへのゴロとなり、三塁ランナーがホームイン!

 

貴重な勝ち越し点が美東中に入り、4−3。

 

7回裏、なんとか反撃したい神森中だが、美東中・津嘉山くんが疲れを感じさせないエンジン全開のピッチング!

見事三者三振に打ち取り、熱戦に終止符を打った。

 

 

 1点を争う好ゲームとなったこの試合。

地区1位校同士の攻防は、事実上の決勝かとも思わせる、レベルの高さを感じさせた。

 

決勝進出を決めた美東中は、エース津嘉山くんをはじめ、マスクを被りトップバッターを務めた新垣颯琉くんら中学生らしからぬ、がっしりとした体格が目を引いた。

 

上位打線を中心に思い切りの良い迫力あるスイングは相手にとって脅威だっただろう。

 

敗れた神森中だが、体格でこそ相手に劣ったものの、鋭い打撃に足を絡めた攻撃は見事。

ランナーを得点圏に置いても動じない西里くんの落ち着き払ったピッチングと堅守はチーム力の高さを感じさせた。

今後も間違いなく上位を伺うチームだろう。楽しみである。

 

 

この後の決勝で、この試合に勝利した美東中と対戦するのは、神森中と同じ那覇地区代表の石嶺中。

 

さらにハイレベルな戦いを期待し、決勝の時刻を待ったー。